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☆ひかり通信☆

水が怖くなくなるためには…
2022-07-29
幼き日の思い出
夏休みのプール開放最終日でした。今日もプールからは園児たちの歓声が聞こえてきました。様子を見に行くと「園長先生!見て!見て!」とプールの中から何度も声がかかります。ビート板でバタ足を見せてくれたり、潜っているのを見せてくれたり…。一方で顔を水に浸けることができなかったり、顔が水に濡れることをすごく嫌がったりする園児もいます。ずっとずっと、そのまたずっと昔、「私は、どうして水が怖くなかったのだろう?」園児の姿を見ながら、考えました。
幼い頃、風呂は銭湯へ通っていました。幼稚園に入った頃に移り住んだ家には風呂があり、ようやく家で風呂に入れるようになりました。いつも風呂には父と入っていましたが、銭湯の頃も含めて、いつも風呂の中では数字を数えていたように思います。覚えたばかりの数字を1から順番に唱えたり、20数える間、肩まで湯船でしっかり浸かりなさいとか…。そんな中に洗面器に張った水に顔を浸け、10まで数えるというのもありました。父に見守られているという安心感の中で、いつしか水が怖くなくなっていたのだと思います。小学校に入った頃にはお風呂で潜って遊んでいて、よく叱られたものです。
いろいろ思い出しながら、プールからももぐみ(1歳児)園児が水遊びをしている浅く水を張った簡易プールの場所へと移動しました。楽しく遊ぶ園児たち。保育士がスポンジに含ませた水を時々パッパ!と時折、園児たちの頭や顔にかけます。けっして多量ではありませんし、水を怖がる園児にはかけません。やがて、自分で頭や顔に水をかける園児も出てきました。
安心と信頼の中で、そして小さなステップを経験するという慣れの中で、子どもは水に慣れていくんだなあと思いました。当時、父がいろいろ考えて私に接してくれたのかどうかは、今となってはわかりませんが、園児の姿から、久しぶりに父と過ごした幼い日々を思い出しました。
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