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☆ひかり通信☆

人への言葉
2023-03-30
母や父の言葉の意味
幼い頃、母によく言われました。「あんたは、ごめんなさいをよう言わん子やなあ。自分が悪いことをしたのならごめんなさいと言いなさい!」自分が悪いことをして相手が怒っているのに、にらみ返したりしていた私をいつも心配してくれていたようです。

私の母ですが、あまり料理は得意ではありません。でも、父は食事の前に「ありがとう!いただきます!」と母に声をかけ、食事が済むと「ああ美味しかった!ごちそうさま!」と頭を下げていました。

「ごめんなさい」を言えば、何でも許してもらえるわけではありません。しかし、悪いことをして知らん顔はいけません。母は人間関係構築の基礎を教えてくれたのだと思います。食事を作ることは大変なことです。せっかく作っても美味しくできないこともあるでしょう。でも、大変なことです。作ってもらって当たり前ではありません。何かをしてもらったことについて、それを当たり前とは思わず、感謝の気持ちを持つことが大切です。それを父は亡くなるまでずっと伝えてくれていたのでした。

特養にボールを放り込んでしまう園児がたくさんいます。「園長先生、取って来て!」と言う園児がいました。「早よしてえや!」と言う園児も何人かいました。そのままにしておくわけにもいかず、園の裏の門を出て、グルっと回って特養の裏庭の方へ行きました。何とボールは5個転がっていました。「それ僕のボール!」「あの白いボール、早よして!」いろいろ言ってきます。「あのなあ…」私が一言、言いかけた時、一人の園児が言いました。「ありがとう!」

母や父の言葉を思い出して、私も園児の前で「ごめんなさい」「ありがとう」をしっかり言いたいと思います。大人が言っても、子どもはなかなか言うことを聞きませんが、大人がするようにはするものです。しっかり姿を見せなくてはいけませんね。
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