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☆ひかり通信☆

観覧車回れよ回れ
2023-02-13
どんな夢を乗せているのかな?
年長で、観覧車を描いているクラスがありました。「園長先生、見て見て!うまく描けてる?」とまさに今、観覧車を描いている園児に呼ばれました。「上手だね!」そう言いながら、自身の発する言葉を大切にしなければと思いました。

いったい、これまで何人の子どもとふれあってきたのでしょう。これまで、どんな言葉をかけてきたのでしょう。私が覚えていなくても、その子にとっては一生の思い出となることもあるのです。先生の一言は、一生の道標になることもあれば、よく見てよく考えて伝えないと大切な芽を摘み取ってしまうことにもなりかねません。先生という仕事は、やりがいのある仕事ですが、一方で責任の重い仕事だと改めて思います。一人ひとりの子どものことをとにかくよく見ることが大切です。そして、意欲の炎が長く燃え続けるようなきっかけを作ってあげたいです。炎が消えないようにエネルギーを少しでも注いであげたいです。

中学校の国語の教科書によく取り上げられている短歌に観覧車を詠ったものがあります。「観覧車回れよ回れ想ひ出は 君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ)」栗木京子さんの作品ですが、私にとって大切なものです。31音という小さな世界の中で繰り広げられるダイナミズム。リズミカルな中に、様々な思いを感じ取ることができます。君には一日(ひとひ)のことかもしれないけれど、我には一生(ひとよ)のことと、いつも子どもから言われているような気がします。

そんなことを思い出させてくれた年長のクラスでの出来事でした。何人もの園児から、その後も「見て見て!」と声をかけられました。「観覧車の形がいいね!」「乗ってみたいね!」「色の並べ方が素敵だね!」一人ひとりに心を込めて、言葉をかけました。また、絵が描きたいと思ってくれたらうれしいです。
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