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☆ひかり通信☆

今朝はセミが鳴きませんでした…
2023-08-22
クマゼミの寿命
暑いですが、今朝の赤門の前では、時折心地よく涼しい風が通り抜けました。陽が射すと暑いのですが、曇っている時間が今日は長いように感じます。WBGT(暑さ指数)も31℃以上にはなりません。今日の午前中、園内ではセミの鳴き声が聞こえませんでした。陽射しとともに降り注ぐセミの合唱が暑さを増幅させるのですが、セミが鳴かないことも過ごしやすさの理由なのかもしれません。

セミの幼虫は土の中で7年間過ごし、地上で成虫として生活できるのは7日間と小さい頃から聞いてきたのですが、アブラゼミで3~4年、ツクツクボウシで1~2年だそうです。園内で一番多く鳴いていたクマゼミは4~5年が幼虫の期間です。そして、地上で成虫として生活できるのは10日から数週間、長いもので1か月ぐらいだそうです。トータルで見ると寿命が長い昆虫ですね。木の皮の中に産みつけられたセミの卵は次の年の梅雨の時期に孵化して幼虫になり、地面に落ちて土の中に潜っていきます。すぐには幼虫にならないのです。知れば知るほど不思議な昆虫です。

鳴かないということは寿命が尽きたセミが多いということです。園庭をあちこち回ってみると、仰向けになって動かなくなったセミを多く見かけます。時折、触ろうとすると急に動き出すものもいて、驚いてしまいます。動かなくなったセミを集めている園児もよく見かけます。「セミ、死んじゃったね。お墓を作ってあげようか!」と声をかけると「寝てるだけ!」という園児もあれば、キョトンとしている園児もいます。大人と同じように「死」の概念を認識できるようになるのは6~8歳頃からと言われています。

「死んでしまったら生き返ることはできない」「死んだら何かを見たり考えたりそれを話したりすることもできない」「死は誰にも起こること」 「死」の概念を認識できるということは、この3点を理解できるということではないでしょうか。命の大切さを教えるということは、本当に難しいことだと改めて思います。今の時期には、生きている姿をしっかり見せて、「生」の素晴らしさに触れさせることが何より大切なことかもしれません。
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